佐藤書房に買い出し。執筆中の本で使いたかった貸本誌をすんなりと入手できた。この店の店頭在庫はさすがとしかいいようがないほど充実している。
book-1(チョウフの母)の目録で注文しておいた品が4点ゲットできていた。『コケカキイキイ』が成果である。
長いようで短い滞在であった。今日は仕事の仕上げに励む。夕方、ムフタールでちょこまかと買い物をし、なじみのキリシャ料理店に少しだけ顔を見せたあと、イタリー広場のカフェでサラダだけの夕食を取る。
夕方、友人宅で夕食をご馳走になる。ここは日仏カップルで、長男のアレックスがうちの娘とは公園友だちなのだ。ダンナさんも日本語が上手なので会話がスムーズにはずむ。
朝、ホテル前の教会の写真を撮る。ついでに教会前からホテルの全景も撮影。屋根のところに白ネコと黒ネコとが見合っている像があった。ここは「Le Chat」という名前だから、たぶん、これがシンボルみたいなものなのだろう。
名残を惜しみつつルーアンに戻り、車を返してから電車で巴里に戻る。
ルーアンでレンタカーを借り、ノルマンジー地方を目指すことにした。まず最初に訪れたのがエトルタ海岸。エトルタとくれば、怪盗ルパンの「奇巌城」である。駐車場で車を停め、最初に入ったカフェの名前が「Aiguille Creuse(空洞の針)」であった。
日差しは強いが海岸の水は冷たかった。海岸に向かって左手には、小説の舞台となった奇岩が見える。
遊歩道沿いにすすみ、奇岩を見下ろせる岬から写真を撮る。ふと見ると娘があわててついてきた。断崖絶壁の上で、しかも足下がすべりやすいので、少々あせる。
エトルタからはオンフルールに移動。駐車場に車を停めてから旧市街地に入り、さっそく巡回馬車に乗ってぐるりと観光。同時に宿泊に良さそうなホテルをチェックする。
一軒、すばらしく洒落たホテル・レストランがあったので、馬車から降りた後、ダメもとで空室状況を尋ねようとした。が、フロントは無人。でも、宿泊台帳とおぼしきノートが開いてあったので、中をのぞき込んでみる。なんと、都合良くツインが二部屋空いている。すぐにレストランに行って店の人を呼び、予約したい旨を伝える。若い従業員がやってきて、「満室だ」とぞんざいに言うので、「ノートには二部屋空室があるように書いてある」と指摘すると、「あなたの言うとおりだ。部屋を見るか?」と尋ねてきた。
一応、部屋を見せてもらったのだが、これが期待以上にすばらしい。すぐに宿泊する旨を伝え、フロントまで手続きに戻ると、なんと、予約希望の電話が入っていた。もちろんこちらに優先権があったので問題はなかったが、じつにタッチの差であった。
夕食はここのレストランでとる。料理は絶品であった。何度でも来たいところである。
M田さんと巴里で昨日合流し、今日はサン・ラザール駅から電車に乗ってルーアンまで来る。切符を買った五分後に発車だったので、ずいぶんとあわてた。
オルセー美術館を見物する。ずいぶんと長い行列ができていて、結局、二時間近く待たされることになった。何事かと思ったら、単にセキュリティ・チェックが厳しいだけだった。
オルセーを見物するのは久々である。初めて訪れたのは15年前、次がたしか91年だから、約10年ぶりか。娘は街の模型が気に入ったようで、なんどもうろちょろしている。空を飛んでいる気分を味わっているようだ。
ルーブル美術館を見物する。じつは「サモトラケのニケ」を見るのは今回が初めてだった。ルーブル美術館自体は三度目だったのだが。
個人的には、「アモールとプシケ」像の方が好きだが。その像の前でルーブルの職員に話しかけられ、こちらのフランス語をほめてもらえた(笑)。
巴里もすっかりとバカンスモードである。今日はボージュ広場で時間を潰す。
娘にせがまれてディズニーランド・パリに行く。以前とくらべてずいぶんと人が多いのにビックリ。人気アトラクションではずいぶんと待たされた。娘はビッグサンダーマウンテンでちょっとビビったようである。ピーターパンは気に入ったようで、二度、ゴンドラに乗るハメになった。
娘の幼稚園の同級生カミーユの家に招かれ、午後、二時間ほど訪問する。
アパートに戻ってからは仕事。CompuServe経由でインターネット接続し、ときおりメールチェック。二年前とおなじ生活パターンである。
モンマルトルに行き、サクレクール寺院の塔を上る。今日もまたすっかりとお上りさんモードである。
アパートからゴブラン通りを下り、かつての我が家の前で記念写真(?)。ついでに近所のパン屋を覗く。そこの長男ピエールは幼稚園で娘の同級生だったが、残念ながらバカンスで田舎のおじいちゃん宅にいるのだとか。でも、両親は娘のことを良く覚えてくれていた。
バスに乗って凱旋門、シャンゼリゼへと移動。完全なお上りさんモードである。
明日、巴里に向かって出発する。滞在期間は合計四週間ほど。帰国時にアパートを借りたシルビーさんのところに滞在する。巴里にまるまる四ヶ月いることはないと思うが、どこに小旅行するかは未定。できればノルマンディーかクレルモンフェランあたりに行きたいと思っているが。
二年ぶりの巴里であった。まさかこんなにすぐに、一ヶ月近くも滞在できるチャンスが来るとは思っていなかった。滞在先も元の住まいに近いところだったので、巴里に到着早々、すぐに住んでいたころの感覚を取り戻したものである。買い物ルートもほとんどおなじだ。やはり生活基盤のあったところに滞在するのは楽である。
pari-rollerの出発場面。スケートを持参すればよかったかとちょっと後悔した。 |
「サモトラケのニケ」の普通のショット |
「サモトラケのニケ」の後ろ姿 |
Hostellerie LeChatの全景 |
さんざん利用していた24番のバス |
ブラスリー名物の大盛りサラダ |
巴里13区が始めたゴミ分別のガイド |