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95年7月の日記は、パソコン通信NIFTY-Serveの「外国語フォーラムロマンス語派館」に書き散らしていたものを再編集したものです。ただし、タイトルは若干変更したものがありますし、オリジナルの文面から個人名を削除するなど、webサイトへの収録にあたって最低限の編集を加えてあります。
当時の電子会議室では、備忘録的に書いた事柄もあれば、質問に対する回答もあります。「問いかけ」のような語りになっている部分は、その時点での電子会議室利用者向けの「会話」であるとお考えください。
レアとかミディアムは、もっとも通じない英語の代表でもある。まあ、フランスのほうが料理は本場なのだから、当然といえば当然かもしれんけど。ぼくは saignant 派なんだけど、このことばを知らなかったときは、presque cru といってごまかしました。
意表をつかれたのは、steak hache です。さすがにハンバーグにまで聞かれるとはおもわなんだ。もちろん bien cuit にしたのだけど、けっこう saignant ってひともいるみたいです。たしかにタルタル・ステーキはあるけれど。
魚でも saumon はかならず聞かれますね。日本人ならたいてい bien cuit だろうけれど。でも塩味さっぱりだし醤油もないんで、あまりこういうのは注文してもしゃあないかも。日本の大衆食堂で塩ジャケ定食を食ったほうがいい。
Sorbonne NouvelleのDEAコース、もう一年延長しようと思えばできるのだが、ここでリタイヤすることに決めた。たしかに文科系の課程は試験にしてもレポートにしても負担は大きいが、内容的にできないことではない。それなりに時間を投入すれば、あと一年の延長で確実にDEAは取れると思う。だけど、その上のdoctratとなると、ちょっと自信がない……というか、それを目指すには、仕事面で多くのことを犠牲にする必要がある。それほどのメリットがあるとは思えないのだ。doctratを目指すのでなければDEAに固執するメリットもない。一昨年、すでにESSECでMSを取っているのだから、ここで学位コレクションに励んでも仕方がない。
……ということで、留学はこれで一区切り。そうなると、滞在身分を学生では更新できなくなるので、この夏のうちに、パリを引き払って完全帰国するか、それとも自由職業者の身分での滞在に切り替えるかを考えなければならなくなる。いずれにしても、秋にはいちど日本に戻らなければならないだろうが。
(2006.2.24記)